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高リスクの早期トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対し、術前および術後補助療法としてペムブロリズマブの追加を検討したKEYNOTE-522試験の最終解析結果を、スペイン・International Breast Cancer CenterのJavier Cortes氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。
KEYNOTE-522試験は、21ヵ国183施設で実施された第III相二重盲検無作為化プラセボ対照試験。未治療の高リスク早期TNBC(T1c N1~2またはT2~4 N0~2、ECOG PS 0~1)患者が、術前にペムブロリズマブ(3週ごと)+パクリタキセル+カルボプラチンを4サイクル投与後、ペムブロリズマブ+シクロホスファミド+ドキソルビシン(またはエピルビシン)を4サイクル、術後にペムブロリズマブを最長9サイクル投与する群と、術前に化学療法+プラセボ、術後にプラセボを投与する群に2対1に無作為に割り付けられた。
主要評価項目は病理学的完全奏効(pCR:ypT0/Tis ypN0)および無イベント生存期間(EFS)、重要な副次評価項目は全生存期間(OS)であった。
主な結果は以下のとおり。
・1,174例がペムブロリズマブ群(784例)またはプラセボ群(390例)に無作為に割り付けられた。データカットオフ(2025年10月14日)時点の追跡期間中央値は93.8(範囲:84.7~102.8)ヵ月であった。
・7年EFS率は、ペムブロリズマブ群78.3%(95%信頼区間[CI]:75.3~81.1)、プラセボ群69.8%(95%CI:65.0~74.2)であり、ペムブロリズマブ上乗せによる臨床的に意義のある改善が認められた(ハザード比[HR]:0.68、95%CI:0.54~0.86)。
・pCR別のEFS率は、pCR達成群ではペムブロリズマブ群90.4%およびプラセボ群85.9%と差が小さかった一方、pCR非達成群では57.6%および49.7%と差が大きかった。しかし、HRはそれぞれ0.68(95%CI:0.44~1.07)および0.78(95%CI:0.58~1.03)と類似していた。これは、pCR達成の有無にかかわらずペムブロリズマブの上乗せ効果が得られることを示すとともに、同じpCR達成であってもペムブロリズマブの併用によって達成したほうが化学療法単独で達成するよりもさらに予後が良好になることを示唆している。
・7年OS率は、ペムブロリズマブ群85.1%(95%CI:82.5~87.5)、プラセボ群77.2%(95%CI:72.7~81.1)であり、ペムブロリズマブ上乗せによる臨床的に意義のある改善が認められた(HR:0.64、95%CI:0.49~0.85)。
・pCR別のOS率は、pCR達成群ではペムブロリズマブ群94.5%およびプラセボ群91.1%(HR:0.64、95%CI:0.37~1.14)、pCR非達成群では69.0%および59.8%(HR:0.76、95%CI:0.55~1.03)であり、EFSと同様の傾向が認められた。
・ペムブロリズマブ上乗せによるEFSおよびOSのベネフィットは、PD-L1発現、リンパ節転移の有無および腫瘍径を含む事前に規定されたサブグループでおおむね一貫していた。
・7年遠隔無病生存率は、ペムブロリズマブ群82.9%、プラセボ群74.2%であった(HR:0.64、95%CI:0.49~0.83)。
・Grade3以上の治療関連有害事象の発現率は、ペムブロリズマブ群77.1%、プラセボ群73.3%であった(死亡は0.5%および0.3%)。全Gradeの免疫介在性有害事象の発現率はそれぞれ35.0%および13.1%であった。
これらの結果より、Cortes氏は「KEYNOTE-522試験の最終解析において、高リスク早期TNBC患者に対する術前ペムブロリズマブ+化学療法に続いて術後ペムブロリズマブを投与する治療法は、引き続きEFSとOSの改善をもたらすことを示した。この長期的な結果は、高リスク早期TNBC患者に対する本アプローチが、この患者群を治療するための標準治療であり続けることをさらに裏付けるものである」とまとめた。
(ケアネット 森)






