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スタチンは乳がん患者の生存率向上と関連することが報告されているが、サブタイプ別の関連についてのデータはない。今回、フィンランド・Tampere University HospitalのSanteri Palmi氏らが、早期乳がん患者における診断前後のスタチン投与とサブタイプ別の生存率との関連を後ろ向きコホート研究で検討した。その結果、診断前のスタチン投与は生存率に影響を与えなかったものの、診断後のスタチン投与はホルモン受容体陽性(HR+)乳がんにおいて、乳がん死亡および全死亡のリスクを低下させることが示唆された。JAMA Network Open誌2026年6月1日号に掲載。
本研究は、1995〜2013年にフィンランドで早期浸潤性乳がんと診断された女性を対象とした集団ベースのコホート研究で、データはすべてフィンランドの国家レジストリから取得された。主要評価項目は、追跡期間中の全死亡および乳がん死亡で、診断前後のスタチン投与状況、スタチン投与量、血中コレステロール値との関連を解析した(解析期間:2023年9〜11月)。
主な結果は以下のとおり。
・最終解析には早期乳がんの女性7,389例(診断時の年齢中央値:60歳、範囲:21〜102歳)が組み入れられた。
・診断前のスタチン投与は、乳がん死亡および全死亡とも有意な関連を示さなかった。
・診断後のスタチン投与は、年齢調整後の乳がん死亡(ハザード比[HR]:0.68、95%信頼区間[CI]:0.57〜0.82)および全死亡(HR:0.83、95%CI:0.75〜0.92)の低下と有意に関連していた。
・多変量解析では、Luminal A、Luminal B(HER2-)、Luminal B(HER2+)のすべてのHR+タイプにおいて、スタチン投与が乳がん生存率の向上と関連していた。
・全死亡率については、HR+およびトリプルネガティブのスタチン使用者で低下が認められた。
・スタチン投与によるベネフィットは投与量によらずすべての使用者で認められたが、乳がん死亡については用量依存のリスク減少傾向がみられた。
著者らは「これらの結果は、スタチンが早期HR+乳がんの生存率を向上させる可能性を示唆している」と結論している。
(ケアネット 金沢 浩子)
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