タモキシフェン治療中の乳がん患者のホットフラッシュ、ベンラファキシンが有望(HOFLA-V試験)/日本乳癌学会

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 内分泌療法治療中の乳がん患者において、発汗や動悸を伴う血管運動症状である「ホットフラッシュ」は、患者の約50~80%と高頻度に発生する。とくに閉経前患者や、LH-RHアゴニスト併用症例においては、その頻度や重症度が高い。更年期障害に伴うホットフラッシュに対しては、ホルモン補充療法が第一選択となるが、乳がん患者においては再発リスクを増加させる懸念があるため推奨されていない。非ホルモン療法の中では、抗うつ薬ベンラファキシン、抗けいれん薬ガバペンチンについて、NCCNガイドラインでは「preferred」とされ推奨度が高いが、日本人乳がん患者、とくに閉経前患者におけるエビデンスは不足している。こうした背景を踏まえ、日本人乳がん患者における内分泌療法中のホットフラッシュに対するベンラファキシンの有効性および安全性を検討した単施設前向き単群非盲検パイロット試験「HOFLA-V試験」が実施され、結果を筑波大学附属病院の佐藤 璃子氏が第34回日本乳癌学会学術総会で発表した。

<HOFLA-V試験>
・対象:18歳以上60歳以下、StageI~IIIC期の原発性乳がん患者。術後療法としてタモキシフェンを内服しており(LH-RHアゴニスト併用有無は問わない)、週に14回以上のホットフラッシュを認めるECOG PS 0~1の患者(大うつ病もしくはうつ病と診断されている患者、甲状腺疾患治療中の患者、重度の肝機能障害を有する患者、およびSSRI・SNRI・強力または中程度のCYP2D6阻害薬・CYP3A阻害薬およびCYP3A誘導薬・ガバペンチノイド・MAO阻害薬を使用している患者は除外)。
・試験群:ベンラファキシン37.5mg/日を4週間投与。投与2週目の診察時に効果不十分かつ患者自身が希望した場合に限り、75mg/日への増量を可能とした。
・評価項目:
[主要評価項目]投与開始4週目における投与前からの「ホットフラッシュスコア」変化率(患者が毎日記録する日誌に基づき、日々の症状を軽度[1点]~非常に重度[4点]の4段階で評価し、それぞれの発生回数を乗じた合計値を1日のスコアとした)
[副次評価項目]安全性(CTCAE v5.0を用い、投与2週目および4週目に評価)など

 主な結果は以下のとおり。

・2022年11月~2024年6月に20例が登録された。安全性解析集団は20例全例とし、主要解析集団については、Grade1の有害事象(めまいなど)により投与1週目で中止を希望した2例、および後日不適格が判明した1例を除く17例とした。
・主要解析集団17例のベースライン特性は、平均年齢45.5歳、全例がECOG PS 0および閉経前であった。治療法については、LH-RHアゴニスト+タモキシフェン併用が11例(65%)、LH-RHアゴニスト+タモキシフェン+アベマシクリブ併用が2例(12%)、タモキシフェン単独が4例(24%)であり、LH-RHアゴニスト併用例が全体の約76%を占めた。
・主要評価項目である投与4週目におけるホットフラッシュスコアの変化率は、平均で49.8%の減少(改善)を示した。個別の症例をみると、17例中16例でスコアの減少が認められた。
・ホットフラッシュスコア実測値の推移をみると、ベースライン時の中央値79(範囲:49~125)から、投与4週目には中央値33(範囲:11~75)へと有意に低下した。この改善効果は投与1週目から速やかに発現し、各評価ポイント(1~4週目)のすべてにおいてベースラインと比較して有意な改善(すべてp<0.001)が維持されていた。
・安全性に関して、認められた有害事象はすべてGrade1または2にとどまり、Grade3以上の有害事象は発生しなかった。全Gradeで報告された主な有害事象は、頭痛(35.0%)、悪心(35.0%)、不眠症(25.0%)、口内乾燥(20.0%)、浮動性めまい(20.0%)などであった。
・内服完遂率および継続状況について、主要解析対象の17例は全例が全4週間の内服を完遂し、服薬遵守率は96.4%であった。2週目の時点で75mg/日への増量を希望したのは5例(29.4%)であった。試験終了時および3ヵ月後において、15例(88%)がベンラファキシンの継続投与を希望した。

 佐藤氏は、単施設・単群のパイロット試験であることを研究の限界として挙げたうえで、ベンラファキシン投与によるホットフラッシュの約50%の改善効果は、これまでに海外で報告されている40~60%程度の改善率とおおむね一致していると説明した。特筆すべき点として、投与1週目という早期から症状緩和が得られること、そして、既存データが乏しかった「閉経前かつLH-RHアゴニスト併用例」を多く含む日本人集団において改善効果が示されたことを挙げ、非ホルモン療法の選択肢となりうるとした。

(ケアネット 遊佐 なつみ)


HOFLA-V試験(jRCT)

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転移・再発乳がんへのパルボシクリブ、1次治療vs.2次治療~日本人大規模RWデータで検証

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 HR+/HER2-転移・再発乳がん患者において、1次治療として内分泌療法とCDK4/6阻害薬の併用療法が推奨されている。一方で、1次治療の期間は長期にわたるため、CDK4/6阻害薬特有の有害事象や経済毒性は無視できない課題となっている。CDK4/6阻害薬の1次治療使用群と2次治療使用群を比較した第III相無作為化比較試験(SONIA試験)では、2次治療での使用の妥当性が示された。東京医科大学の石川 孝氏らは、パルボシクリブ治療に関する日本における大規模多施設共同前向き観察研究を実施。その結果、SONIA試験の知見をリアルワールドデータで支持する結果が得られ、パルボシクリブを2次治療で導入する治療戦略の妥当性が示された。Breast Cancer Research誌オンライン版2026年5月29日号掲載の報告。

 本研究では、1次、2次、または3次治療としてパルボシクリブを使用する閉経後HR+/HER2-転移・再発乳がん患者を対象に、その有効性と安全性を検証した。主要評価項目は無増悪生存期間(PFS:パルボシクリブ投与開始から疾患進行または死亡まで)、副次評価項目は、PFS2(1次治療群ではパルボシクリブ投与開始から次治療で病勢進行が認められるまで、2次治療群では前治療のホルモン療法開始からパルボシクリブ投与後病勢進行が認められるまで)および有害事象などであった。

 主な結果は以下のとおり。

・2019年4月~2023年1月に593例(1次治療群246例、2次治療群282例、3次治療群65例)が組み入れられた。
・年齢中央値は1次治療群、2次治療群、3次治療群でそれぞれ68歳、66歳、68歳であった。術前または術後化学療法はそれぞれ25.6%、55.0%、46.2%で実施されていた。内臓転移を有する患者はそれぞれ38.3%、58.9%、58.1%、骨病変のみを有する患者は1.7%、8.1%、4.7%であった。
・PFS中央値は1次治療群、2次治療群、3次治療群でそれぞれ25.8ヵ月(95%信頼区間[CI]:21.4~未到達)、18.0ヵ月(95%CI:14.0~22.7)、および12.0ヵ月(95%CI:7.7~17.4)であった。
・PFS2中央値は1次治療群、2次治療群でそれぞれ36.9ヵ月(95%CI:27.7~未到達)および57.9ヵ月(95%CI:43.4~65.3)であった。
・2次治療群のPFS2中央値が1次治療群を大きく上回った要因として、2次治療群では内分泌療法単独で治療開始後、急速な病勢進行のため化学療法が選択されるなどの理由で、パルボシクリブ療法に移行できなかった症例が除外されているためと考えられた。そのため、SONIA試験のデータを参考に、そのような症例を補正した感度解析を実施した結果、1次治療群と2次治療群のPFS2は近似した。
・Grade3以上の好中球減少症が70%で発現し、80%超でパルボシクリブ減量が行われていた。

 現在、副次評価項目の1つである全生存期間(OS)の追跡調査が行われており、患者報告アウトカム(PRO)の解析結果と合わせて、今後報告される予定となっている。

(ケアネット 遊佐 なつみ)


【原著論文はこちら】

Ishikawa T, et al. Breast Cancer Res. 2026 May 29. [Epub ahead of print]

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日本におけるがん薬剤費は10年で3倍に、総医療費最大は肺がん

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 日本の全国レセプトデータベース(NDB)を用いて、2011~22年にがん診療を受けた約2,320万人を対象とした大規模解析が実施された。その結果、がん診療に伴う医療費は日本の経済成長率を大きく上回るペースで増加しており、とくに免疫チェックポイント阻害薬(ICI)を中心とする新規抗がん薬が医療費増加の主要因であることが明らかになった。京都大学の福山 啓太氏らによる研究はScientific Reports誌オンライン版2026年6月15日号に掲載された。

 本後ろ向きコホート研究では、2011年4月~2022年3月に悪性腫瘍と診断された患者をがん種別に分類し、月ごとの保険請求額と適用薬剤を分析した。対象は悪性腫瘍患者約2,320万人(男性:約1,203万人、女性:約1,118万人)で、95%以上の電子レセプトを網羅する全国データを利用し、がん種別、年齢別、薬剤別に医療費を評価した。また、薬価改定を反映した独自のマスターデータを構築し、薬剤価格の経年変化も考慮した。

 主な結果は以下のとおり。

・患者数では乳がんが最多で、胃がん、大腸がん、肺がん、前立腺がんが続いた。
・総医療費が最も高額だったのは肺がんだった。肺がんの患者数は減少傾向にあるにもかかわらず、診療費は解析期間を通じて増加を続け、2022年には全がん種で最大となった。一方、患者1人当たりの月額医療費では多発性骨髄腫が最も高く、2022年3月時点で約40万9,000円に達した。
・研究期間中、がん患者の月当たり人数は612万人から544万人へ約68万人減少したにもかかわらず月額総請求額は5,590億円から7,100億円へ約1,510億円増加しており、1人当たり医療費の増加が認められた。
・薬剤費の解析では、ICIの増加が際立った。肺がんではPD-1/PD-L1阻害薬が急速に普及し、分子標的薬やVEGF阻害薬とともに薬剤費増加の主因となっていた。乳がんではHER2標的薬やCDK4/6阻害薬、胃がんではPD-1/PD-L1阻害薬およびVEGF阻害薬、前立腺がんでは新規ホルモン療法薬の使用増加が確認された。
・抗がん薬全体の薬剤費は、2011年の月347億円から2022年には1,090億円へと約3.1倍に増加した。なかでもICI関連薬剤は薬価改定により一部価格が引き下げられたものの、新規適応拡大や使用患者数の増加により、総薬剤費は増加を続けた。

 同期間における日本の実質GDPは約8.5%の増加にとどまった。これに対し、がん診療費は約1.27倍、抗がん薬剤費は約3.1倍に増加しており、研究者らは「がん診療費の伸びは経済成長を大きく上回っている」と指摘する。一方で研究者らは、「本研究は高額薬剤の使用抑制を提案するものではない。ICIや分子標的薬は臨床試験で有効性が示され、患者予後の改善に大きく寄与している。しかし、公的保険制度の持続可能性を考えると、個々の薬剤の増分費用効果比(ICER)のみでは十分とは言えず、国家経済や医療財政全体を踏まえた新たな評価指標の構築が必要だ」としている。さらに、がん検診による早期発見やワクチンによる予防は、高額な薬物療法を回避できる可能性があり、医療経済の観点からも重要な介入となる可能性が示唆された。

(ケアネット 杉崎 真名)


【原著論文はこちら】

Fukuyama K, et al. Sci Rep. 2026 Jun 15. [Epub ahead of print]

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転移TN乳がん1次治療におけるDato-DXd、TROPION-Breast02の日本人サブ解析/日本乳癌学会

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 免疫療法が適応とならない未治療の局所再発・切除不能/転移トリプルネガティブ乳がん(TNBC)を対象に、ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd)の1次治療としての有効性と安全性を治験責任医師選択の化学療法(ICC)と比較した国際第III相TROPION-Breast02試験における日本で登録された38例での解析結果を、福島県立医科大学の佐治 重衡氏が第34回日本乳癌学会学術総会で報告した。

 本試験では、ITT集団において全生存期間(OS)および盲検下独立中央判定(BICR)による無増悪生存期間(PFS)が、Dato-DXd群で有意な改善が認められたことがESMO2025で報告されている。

・対象:免疫療法が適応とならない未治療の局所再発・切除不能/転移TNBC
・試験群:Dato-DXd(3週ごと6mg/kg点滴静注)
・対照群:ICC(パクリタキセル、nab-パクリタキセル、カペシタビン、エリブリン、カルボプラチンから選択)
・評価項目:
[主要評価項目]OS、BICRによるPFS
[副次評価項目]治験担当医師評価によるPFS、BICRによる奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、安全性

 主な結果は以下のとおり。

・ITT集団644例のうち日本で登録された患者は38例(Dato-DXd群:17例、ICC群:21例)であった。
・患者背景について、日本の集団ではICC群の選択薬剤がITT集団と比べてnab-パクリタキセルが少なく、多くの医師がパクリタキセルを選択していた。
・BICRによるPFS中央値は、Dato-DXd群が15.0ヵ月とICC群の7.0ヵ月より改善し(ハザード比[HR]:0.45、95%信頼区間[CI]:0.19~1.01)、ITT集団と同様であった。
・OS中央値は、Dato-DXd群24.0ヵ月、ICC群18.5ヵ月でITT集団とほぼ同様であった(HR:0.55、95%CI:0.22~1.30)。
・BICRによるORRは、少数例ではあるもののDato-DXd群64.7%、ICC群23.8%であった。DoR中央値は順に、20.3ヵ月(95%CI:4.6~NR)と5.8ヵ月(同:4.2~NR)であった。
・毒性について、治療関連有害事象(TRAE)による治療中止例はDato-DXd群が12%、ICC群が16%とICC群のほうが多かった。TRAEは、Dato-DXd群では脱毛、悪心、口内炎、角膜炎など眼症状が多く発現し、脱毛は全体集団に比べて日本の集団で多かった。

 佐治氏は、「例数は少ないが、日本サブセットでもDato-DXdは効果および安全性ともITT集団と同様のデータが示された」とまとめ、「日本の患者においてもITT集団のデータを基に説明したり、投与することが可能」と述べた。

(ケアネット 金沢 浩子)


【参考文献・参考サイトはこちら】

TROPION-Breast02試験(ClinicalTrials.gov)

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monarchE試験、日本人サブグループの長期解析結果/日本乳癌学会

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 HR+/HER2-でリンパ節転移陽性の高リスク早期乳がんに対する術後内分泌療法(ET)へのアベマシクリブ追加の有用性を検討したmonarchE試験では、浸潤疾患生存期間(iDFS)、無遠隔再発生存期間(DRFS)および全生存期間(OS)の統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善が示され、アベマシクリブ併用の内分泌療法は再発抑制のための重要な標準治療の1つとして推奨されている。今回、同試験に登録された日本人患者における長期(追跡期間中央値76ヵ月)の有効性および安全性を評価したサブグループ解析の結果を、中山 貴寛氏(大阪国際がんセンター)が第34回日本乳癌学会学術総会で発表した。

・対象:リンパ節転移陽性で再発高リスクのHR+/HER2-早期乳がん患者
[コホート1]リンパ節転移4個以上またはリンパ節転移1~3個でグレード3もしくは腫瘍径5cm以上
[コホート2]リンパ節転移1~3個でKi-67値20%以上かつグレード1~2で腫瘍径5cm未満
・試験群(アベマシクリブ+ET群):術後療法として、標準内分泌療法+アベマシクリブ150mg1日2回
・対照群(ET単独群):標準内分泌療法単独
・評価項目:
[主要評価項目]iDFS
[重要な副次評価項目]DRFS、OS、安全性など
・データカットオフ:2025年7月15日

 主な結果は以下のとおり。

・日本人サブグループは377例が登録され、コホート1には344例、コホート2には33例が含まれた。アベマシクリブ+ET群に181例、ET単独群に196例が1対1の割合で無作為に割り付けられた。
・ベースラインの患者特性は両群間でバランスがとれており、全体集団のプロファイルと類似していた。日本人サブグループの年齢中央値は、アベマシクリブ+ET群51.0歳vs.ET単独群49.0歳であった。閉経前が49.7%vs.50.0%、化学療法歴なしがともに7.7%、リンパ節転移数4個以上が61.9%vs.64.3%、Ki-67値20%以上が51.4%vs.55.6%であった。
・追跡期間中央値60ヵ月時点におけるiDFSは、日本人サブグループのITT集団全体でアベマシクリブ+ET群83.8%vs.ET単独群75.8%(ハザード比[HR]:0.786、95%信頼区間[CI]:0.520~1.187)で、全体集団と同様にアベマシクリブ併用によるiDFSイベントリスク低減の持続的なベネフィットが確認された(全体集団:83.1%vs.76.5%、HR:0.786)。コホート1におけるiDFSについても、83.8%vs.74.7%(HR:0.786、95%CI:0.512~1.205)となり、全体集団同様アベマシクリブ+ET群で良好であった。
・DRFSについても、日本人サブグループのITT集団全体でアベマシクリブ+ET群88.2%vs.ET単独群80.6%(HR:0.762、95%CI:0.482~1.204)、コホート1で88.0%vs.80.0%(HR:0.760、95%CI:0.476~1.215)と全体集団同様アベマシクリブ+ET群で良好であった。
・追跡期間中央値76ヵ月時点におけるOSイベントはアベマシクリブ+ET群14例(7.7%)vs.ET単独群19例(9.7%)で発生し、イベント数は非常に少ないものの、HRは0.772(95%CI:0.387~1.541)であった。
・アベマシクリブ+ET群における試験治療下における有害事象(TEAE)は、全Gradeが99.4%、Grade3以上が59.7%で認められたが、死亡例および肺炎は認められていない。また、43.6%で減量が行われていた。
・2年間の試験治療完遂率は、アベマシクリブ+ET群88.4%(アベマシクリブのみの中止も含む)vs.ET単独群86.7%とアベマシクリブ追加による影響はみられず、アベマシクリブ+ET群でアベマシクリブも含み2年間の投与を完遂したのは72.9%であった。
・安全性プロファイルは全体集団とおおむね一致していたが、アベマシクリブ+ET群において認められた全GradeのTEAEとしては、下痢(日本人サブグループ89.5%、全体集団83.5%)、好中球減少症(77.3%、46.0%)、貧血(35.9%、24.5%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加(22.7%、12.6%)などが日本人サブグループで若干多い傾向がみられた。

 中山氏は本結果について、日本人集団におけるアベマシクリブ+ET療法の有効性は全体集団と一貫しており、再発高リスク早期乳がん患者に対する臨床的ベネフィットが改めて示されたと述べた。安全性に関しては、日本人サブグループにおいて骨髄抑制や肝酵素増加について頻度が若干高かった点を指摘し、日常診療における適切なモニタリングや用量調整の重要性を強調した。

(ケアネット 遊佐 なつみ)


【参考文献・参考サイトはこちら】

monarchE試験(ClinicalTrials.gov)

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HER2+およびTN早期乳がん、腫瘍径とリンパ節転移の関連

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 2021年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)ガイドラインでは、リンパ節転移陽性またはT1c以上のHER2陽性(HER2+)およびトリプルネガティブ(TN)早期乳がんに対して術前全身療法を推奨しているが、臨床的にはリンパ節転移陰性のT1c腫瘍の管理に関しては議論が続いている。今回、カナダ・トロント大学のYerin R. Lee氏らは、T1-T2のHER2+およびTN乳がんにおける腫瘍径とリンパ節転移の関連を評価し、T1c腫瘍におけるリンパ節転移陽性の予測因子を検討した。その結果、HER2+およびTN乳がんにおいて、T1a/bであってもリンパ節転移率は高く、T1cではホルモン受容体陰性(HR-)/HER2+および50歳以下がリンパ節転移リスクの独立した予測因子であることが示唆された。Annals of Surgical Oncology誌2026年7月号に掲載。

 本研究は、オンタリオ州臨床評価科学研究所の2000~19年のデータを用いた人口ベースの後ろ向きコホート研究である。主要評価項目は、腫瘍サイズ(T1a-T2)およびサブタイプ別に層別化した局所リンパ節転移陽性(N1-N3)であった。多変量ロジスティック回帰分析により、T1cの乳がんにおけるリンパ節転移陽性の独立した予測因子を調べた。

 主な結果は以下のとおり。

・T1a-T2の1万1,007例を解析した。内訳はHR-/HER2+が1,923例、HR+/HER2+が4,542例、TNが4,542例であった。
・T1a/bにおけるリンパ節転移陽性割合は、HR-/HER2+では11~22%、HR+/HER2+では11~14%、TNでは7~11%であった。
・T1cにおけるリンパ節転移陽性割合は、HR-/HER2+では32%、HR+/HER2+では26%、TNでは19%であった。
・T2におけるリンパ節転移陽性割合は、HR-/HER2+では38%、HR+/HER2+では42%、TNでは30%であった。
・T1cでは、「HR-/HER2+」および「50歳以下」が、リンパ節転移陽性のオッズ増加と独立して関連していた。

(ケアネット 金沢 浩子)


【原著論文はこちら】

Lee YR, et al. Ann Surg Oncol. 2026;33:6444-6454.

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スタチンと乳がん生存率の関連、サブタイプ別に検討

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 スタチンは乳がん患者の生存率向上と関連することが報告されているが、サブタイプ別の関連についてのデータはない。今回、フィンランド・Tampere University HospitalのSanteri Palmi氏らが、早期乳がん患者における診断前後のスタチン投与とサブタイプ別の生存率との関連を後ろ向きコホート研究で検討した。その結果、診断前のスタチン投与は生存率に影響を与えなかったものの、診断後のスタチン投与はホルモン受容体陽性(HR+)乳がんにおいて、乳がん死亡および全死亡のリスクを低下させることが示唆された。JAMA Network Open誌2026年6月1日号に掲載。

 本研究は、1995〜2013年にフィンランドで早期浸潤性乳がんと診断された女性を対象とした集団ベースのコホート研究で、データはすべてフィンランドの国家レジストリから取得された。主要評価項目は、追跡期間中の全死亡および乳がん死亡で、診断前後のスタチン投与状況、スタチン投与量、血中コレステロール値との関連を解析した(解析期間:2023年9〜11月)。

 主な結果は以下のとおり。

・最終解析には早期乳がんの女性7,389例(診断時の年齢中央値:60歳、範囲:21〜102歳)が組み入れられた。
・診断前のスタチン投与は、乳がん死亡および全死亡とも有意な関連を示さなかった。
・診断後のスタチン投与は、年齢調整後の乳がん死亡(ハザード比[HR]:0.68、95%信頼区間[CI]:0.57〜0.82)および全死亡(HR:0.83、95%CI:0.75〜0.92)の低下と有意に関連していた。
・多変量解析では、Luminal A、Luminal B(HER2-)、Luminal B(HER2+)のすべてのHR+タイプにおいて、スタチン投与が乳がん生存率の向上と関連していた。
・全死亡率については、HR+およびトリプルネガティブのスタチン使用者で低下が認められた。
・スタチン投与によるベネフィットは投与量によらずすべての使用者で認められたが、乳がん死亡については用量依存のリスク減少傾向がみられた。

 著者らは「これらの結果は、スタチンが早期HR+乳がんの生存率を向上させる可能性を示唆している」と結論している。

(ケアネット 金沢 浩子)


【原著論文はこちら】

Palmi S, et al. JAMA Netw Open. 2026;9:e2616375.

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ER+/HER2-進行乳がんの1次治療、giredestrant+パルボシクリブvs.レトロゾール+パルボシクリブ(persevERA BC)/ASCO2026

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 エストロゲン受容体陽性(ER+)/HER2陰性(HER2-)の局所進行または転移乳がん患者に対する1次治療において、経口選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)giredestrantとパルボシクリブの併用療法は、レトロゾールとパルボシクリブの併用療法と比較して、治験責任医師評価による無増悪生存期間(INV-PFS)について数値上の改善を示したものの、統計学的に有意な差は示さなかった。英国・Royal Marsden Hospital and Institute of Cancer ResearchのNicholas C. Turner氏が、第III相persevERA BC試験の主要解析結果を、米国臨床腫瘍学会(ASCO 2026)で報告した。

・対象:ER+/HER2-の局所進行または転移乳がん患者(進行がんに対する前治療歴・SERD治療歴なし)
・試験群(giredestrant+パルボシクリブ群):giredestrant(30mg、1日1回)+プラセボ+パルボシクリブ(125mg、1~21日目に1日1回)を28日サイクルで投与 495例
・対照群:レトロゾール(2.5mg、1日1回)+プラセボ+パルボシクリブを28日サイクルで投与 497例
・評価項目:
[主要評価項目]RECIST v1.1に基づくINV-PFS
[副次評価項目]全生存期間(OS)、奏効率(ORR)、臨床的有用率(CBR)、奏効期間(DOR)、安全性など
・追跡期間中央値:giredestrant+パルボシクリブ群52.2ヵ月、レトロゾール+パルボシクリブ群52.1ヵ月(データカットオフ:2026年1月30日)

 主な結果は以下のとおり。

・ベースライン特性は両群でバランスが取れており、年齢中央値はともに63.0歳、閉経後が約8割(giredestrant+パルボシクリブ群79.4%vs.対照群80.9%)、内臓転移ありが約6割(60.8%vs.60.0%)、無治療期間が>12ヵ月の症例が約7割(68.9%vs.69.6%)を占めた。
・主要評価項目であるINV-PFS中央値は、giredestrant+パルボシクリブ群は33.1ヵ月(95%信頼区間[CI]:30.2~38.3)で、対照群の28.2ヵ月(95%CI:25.0~33.1)に対し数値上の改善を示したが、事前に設定された統計学的な有意水準は満たさなかった(層別化ハザード比[HR]:0.89、95%CI:0.76~1.05、p=0.1553)。
・事前に規定された主要なサブグループ(年齢、内臓転移の有無、閉経状態など)におけるINV-PFS解析結果は、全体集団とおおむね一致していた。
・副次評価項目であるOS中央値は、両群とも評価不能であり、差は認められなかった(層別化HR:1.03、95%CI:0.83~1.28、p=0.7767)。
・ORRはgiredestrant+パルボシクリブ群60.2%vs.対照群55.8%、CBRは82.6%vs.80.8%と両群で同等であった。一方、DOR中央値は38.5ヵ月vs.30.4ヵ月であり、giredestrant+パルボシクリブ群において数値的に長い傾向がみられた。
・Grade3~4の有害事象はgiredestrant+パルボシクリブ群85.6%vs.対照群80.8%で発現し、両群間で同等であった。試験治療下における有害事象(TEAE)のうちとくに多くみられたのは、両群ともに好中球減少症、貧血、白血球減少などであった。

 Turner氏は、本レジメンの忍容性は良好であり、1次治療においてgiredestrantからベネフィットを得られる患者を特定するためのさらなる探索が必要とし、術後内分泌療法抵抗性の患者を対象に、医師選択のCDK4/6阻害薬とgiredestrantまたはフルベストラントの併用療法の有効性を評価するpionERA BC試験が進行中とした。

(ケアネット 遊佐 なつみ)


【参考文献・参考サイトはこちら】

persevERA BC試験(ClinicalTrials.gov)

pionERA BC試験(ClinicalTrials.gov)

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CDK4/6阻害薬治療後のER+/HER2-進行乳がん、giredestrant+エベロリムスがPFS2を改善(evERA BC)/ASCO2026

提供元:CareNet.com

 CDK4/6阻害薬+内分泌療法後のエストロゲン受容体陽性(ER+)/HER2陰性(HER2-)進行乳がんに対して、新規経口SERDであるgiredestrant+エベロリムスを標準的内分泌療法+エベロリムスと比較した国際共同無作為化非盲検第III相evERA BC試験において、無増悪生存期間(PFS)が有意かつ臨床的に意義のある改善を示したことはすでに報告されている(ESMO2025)。今回、探索的評価項目であるPFS2および化学療法フリー生存期間を解析した結果、どちらもgiredestrant+エベロリムスで改善が示されたことを、米国・Memorial Sloan-Kettering Cancer Center and Weill Cornell Medical CollegeのKomal L. Jhaveri氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。

・対象:CDK4/6阻害薬+内分泌療法の治療中もしくは治療後に病勢進行/再発が認められたER+/HER2-進行乳がん(進行がんに対する内分泌療法は2ライン以下、化学療法なし)
・試験群:giredestrant(30mg1日1回経口)+エベロリムス(10mg) 183例
・対照群:医師選択の内分泌療法(エキセメスタン/フルベストラント/タモキシフェン)+エベロリムス 190例
・評価項目:
[主要評価項目]ESR1変異陽性患者および全体集団における治験責任医師評価によるPFS
[副次評価項目]全生存期間(OS)など
[探索的評価項目]PFS2、化学療法フリー生存期間、病勢進行後治療

 主な結果は以下のとおり。

・PFS2は、全体集団、ESR1変異陽性集団、ESR1変異陰性集団のすべてでgiredestrant+エベロリムス群が長く、ハザード比(HR)は順に0.69(95%信頼区間[CI]:0.51~0.92)、0.61(同:0.40~0.93)、0.77(同:0.51~1.17)であった。giredestrant+エベロリムス群のPFS2中央値は、全体集団およびESR1変異陽性集団で19.02ヵ月、ESR1変異陰性集団で17.25ヵ月であった。
・化学療法フリー生存期間においても、全体集団、ESR1変異陽性集団、ESR1変異陰性集団のすべてでgiredestrant+エベロリムス群が長く、HRは順に0.61(95%CI:0.47~0.78)、0.46(同:0.32~0.66)、0.80(同:0.57~1.14)であった。
・OSの中間解析では、giredestrant+エベロリムス群で良好な傾向がみられ、OS中央値は全体集団、ESR1変異陽性集団、ESR1変異陰性集団とも未到達であった。
・後治療は、各群で概ねバランスが取れており、現在の標準治療を代表するものだった。

(ケアネット 金沢 浩子)


【参考文献・参考サイトはこちら】

evERA BC試験(ClinicalTrials.gov)

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HR+/HER2-/PIK3CA変異型進行乳がん、gedatolisibベース治療でPFSが倍に延長(VIKTORIA-1 Study 2)/ASCO2026

提供元:CareNet.com

 CDK4/6阻害薬とアロマターゼ阻害薬による治療後に進行したHR+/HER2-/PIK3CA変異型の進行乳がんを対象に、PI3K/AKT/mTOR(PAM)経路を包括的に阻害するgedatolisib+フルベストラント±パルボシクリブ併用療法と、α特異的PI3K阻害薬alpelisib+フルベストラント併用療法を比較した第III相VIKTORIA-1試験コホート2の結果を、米国・ワシントン大学のSara A. Hurvitz氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。gedatolisibベースの併用療法は無増悪生存期間(PFS)の中央値を2倍に延長し、かつ有害事象による治療中止率は低かったことが示された。

 VIKTORIA-1試験は、CDK4/6阻害薬とアロマターゼ阻害薬投与中または投与後に進行したHR+/HER2-の進行乳がん患者を対象とした第III相ランダム化試験。PIK3CAの状態に基づいてコホート1(PIK3CA野生型)とコホート2(PIK3CA変異型)に分けられている。これまでのPIK3CA野生型コホートの報告では、フルベストラント単独群と比較して、gedatolisib+パルボシクリブ+フルベストラント併用群(ハザード比[HR]:0.24、95%信頼区間[CI]:0.17~0.35、p<0.0001)およびgedatolisib+フルベストラント併用群(HR:0.33、95%CI:0.24~0.48、p<0.0001)は、PFSにおいて統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善をもたらしたことが報告されている。

 コホート2では、PIK3CA変異を有する患者(362例)は、gedatolisib+パルボシクリブ+フルベストラント併用群(gedatolisib3剤併用群、155例)、gedatolisib+フルベストラント併用群(gedatolisib2剤併用群、52例)、alpelisib+フルベストラント併用群(alpelisib併用群、155例)に3:1:3で無作為に割り付けられた。スケジュールは28日間サイクルで、gedatolisibは180mgを3週投与1週休薬(週1回静脈内投与)、パルボシクリブは125mgを3週投与1週休薬(連日経口投与)、フルベストラントは500mgを1・15日目、その後4週ごと(筋肉内投与)、alpelisibは300mg(連日経口投与)とした。

 主要評価項目は、gedatolisib3剤併用群vs.alpelisib併用群の盲検下独立中央判定(BICR)によるPFSであった。重要な副次評価項目は全生存期間(OS)、その他の副次評価項目はgedatolisib2剤併用群vs.alpelisib併用群のPFS、奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、安全性などであった。データカットオフは2026年3月9日。

 主な結果は以下のとおり。

・ベースラインの患者特性は3群間でバランスがとれていた。gedatolisib3剤併用群、gedatolisib2剤併用群、alpelisib併用群の年齢中央値は60歳/62歳/60歳、閉経後が81.3%/86.5%/81.3%、肝または肺転移ありが78.7%/76.9%/72.9%、前治療における病勢進行までの期間が6ヵ月以下だったのが14.2%/11.5%/17.4%であった。前治療のCDK4/6阻害薬は大部分がパルボシクリブまたはribociclibであった。
・追跡期間中央値12.8ヵ月時点のPFSにおいて、gedatolisib3剤併用群vs.alpelisib併用群のHRは0.50(95%CI:0.37~0.68、p<0.0001)、gedatolisib2剤併用群vs.alpelisib併用群のHRは0.51(95%CI:0.33~0.79、p=0.0013)であり、gedatolisibベースの治療により統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善をもたらした。PFS中央値は下記のとおり。
 -gedatolisib3剤併用群 11.1ヵ月(95%CI:9.0~16.7)
 -gedatolisib2剤併用群 11.3ヵ月(95%CI:9.1~22.1)
 -alpelisib併用群 5.6ヵ月(95%CI:5.2~7.4)
・OSデータは未成熟であるものの(成熟度45.8%)、データカットオフ時点でOSイベントはgedatolisib3剤併用群30.4%、gedatolisib2剤併用群27.1%、alpelisib併用群34.6%に発生した。gedatolisib3剤併用群vs.alpelisib併用群のHRは0.76(95%CI:0.50~1.14、p=0.0908)、gedatolisib2剤併用群vs.alpelisib併用群のHRは0.93(95%CI:0.55~1.6、p=0.4026)であった。OS中央値は下記のとおり。
 -gedatolisib3剤併用群 NR(95%CI:21.5~NE)
 -gedatolisib2剤併用群 22.8ヵ月(95%CI:17.6~NE)
 -alpelisib併用群 31.1ヵ月(95%CI:20.0~NE)
・ORRは、gedatolisib3剤併用群48.9%、gedatolisib2剤併用群35.7%、alpelisib併用群26.0%であった。
・DOR中央値は、gedatolisib3剤併用群15.7ヵ月(95%CI:9.2~20.6)、gedatolisib2剤併用群24.2ヵ月(95%CI:7.4~NE)、alpelisib併用群7.5ヵ月(95%CI:5.5~15.8)であった。
・治療関連の有害事象(AE)による治療中止率は、gedatolisib3剤併用群2.6%、gedatolisib2剤併用群3.8%、alpelisib併用群7.1%であった。gedatolisib3剤併用群で多く認められたAEは、好中球減少症(63.4%[Grade3:47.7%、Grade4:11.1%])と口内炎(61.4%[Grade3:16.3%])であった。
・全Gradeの高血糖は、gedatolisib3剤併用群15.0%(Grade3:2.6%)、gedatolisib2剤併用群11.5%(いずれもGrade1/2)、alpelisib併用群57.9%(Grade3:13.8%、Grade4:0.7%)に発現した。

 これらの結果より、Hurvitz氏は「gedatolisib+フルベストラント±パルボシクリブ併用療法は、CDK4/6阻害薬とアロマターゼ阻害薬による治療後に進行したHR+/HER2-/PIK3CA変異型の進行乳がんの新たな標準治療となる可能性がある。コホート1の結果と組み合わせることで、VIKTORIA-1試験はPIK3CA変異の有無にかかわらずHR+/HER2-進行乳がんにおけるドライバー遺伝子としてのPAM経路の重要性を検証した」とまとめた。

(ケアネット 森)


【参考文献・参考サイトはこちら】

VIKTORIA-1試験(ClinicalTrials.gov)

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