中村清吾|右乳房温存術 センチネルリンパ節生検【Chap3】

提供元:がん@魅せ技

診断: 右乳癌 cT1cN0M0 luminal HER2    患者Prof: 40代 女性
執刀: 昭和大学病院 中村清吾 医師


Chapter 3:皮切位置決定・マッピング

同症例のChapter一覧

Chapter 1 : 症例解説
Chapter 2 : 切開前位置確認
Chapter 3 :皮切位置決定・マッピング
Chapter 4 :センチネルリンパ節生検
Chapter 5 :皮弁作成
Chapter 6 :切離
Chapter 7 :検体撮影
Chapter 8 :閉創

(フェーズワン)

中村清吾|右乳房温存術 センチネルリンパ節生検【Chap2】

提供元:がん@魅せ技

診断: 右乳癌 cT1cN0M0 luminal HER2    患者Prof: 40代 女性
執刀: 昭和大学病院 中村清吾 医師


Chapter 2:切開前位置確認

同症例のChapter一覧

Chapter 1 : 症例解説
Chapter 2 : 切開前位置確認
Chapter 3 :皮切位置決定・マッピング
Chapter 4 :センチネルリンパ節生検
Chapter 5 :皮弁作成
Chapter 6 :切離
Chapter 7 :検体撮影
Chapter 8 :閉創

(フェーズワン)

中村清吾|右乳房温存術 センチネルリンパ節生検【Chap1】

提供元:がん@魅せ技

診断: 右乳癌 cT1cN0M0 luminal HER2    患者Prof: 40代 女性
執刀: 昭和大学病院 中村清吾 医師


Chapter 1:症例解説

同症例のChapter一覧

Chapter 1 : 症例解説
Chapter 2 : 切開前位置確認
Chapter 3 :皮切位置決定・マッピング
Chapter 4 :センチネルリンパ節生検
Chapter 5 :皮弁作成
Chapter 6 :切離
Chapter 7 :検体撮影
Chapter 8 :閉創

(フェーズワン)

HER2+乳がん2次治療、T-DXdがT-DM1に対しPFS改善/AZ・第一三共

提供元:CareNet.com

 アストラゼネカと第一三共は2021年8月9日、HER2陽性の再発・転移を有する乳がん患者の2次治療における、トラスツズマブ デルクステカン(商品名:エンハーツ、以下T-DXd)の第III相試験(DESTINY-Breast03)の中間解析の結果、主要評価項目を達成したことを発表した。

 DESTINY-Breast03試験は、トラスツズマブとタキサンによる治療歴のあるHER2陽性の切除不能および/または転移を有する乳がん患者を対象に、T-DXdとトラスツズマブ エムタンシン(商品名:カドサイラ、以下T-DM1)の有効性と安全性を直接比較する国際無作為化非盲検第III相試験。主要評価項目は独立データモニタリング委員会(IDMC)評価による無増悪生存期間(PFS)。副次評価項目は全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、病勢コントロール率(DCR)、クリニカルベネフィット率(CBR)、治験責任医師評価によるPFS、および安全性となっている。DESTINY-Breast03試験には、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、オセアニア、南アメリカから約500例が登録されている。

 中間解析では、主要評価項目であるPFSについて、T-DXdはT-DM1と比較して統計的に有意な改善を示した。またOSデータはimmature(未成熟)であるものの、T-DM1と比較して改善の強い傾向を示している。T-DXdの安全性プロファイルは以前の臨床試験結果と一致しており新たな安全性上の懸念は示されておらず、Grade 4あるいは5の治療関連ILDイベントは確認されていない。

 本試験結果の詳細は、今後学会にて発表され、保健当局と共有される予定となっている。

(ケアネット 遊佐 なつみ)


【 参考文献・参考サイトはこちら 】

DESTINY-Breast03試験(Clinical Trials.gov)

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ペムブロリズマブ併用、PD-L1陽性進行TN乳がんでOS改善/MSD

提供元:CareNet.com

 MSDは2021年7月27日、転移を有するトリプルネガティブ乳がん(mTNBC)患者を対象として抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)と化学療法との併用療法を評価する第III相KEYNOTE-355試験において、全生存期間(OS)の改善が認められたことを発表した。

 同試験の最終解析の結果、PD-L1陽性(CPS≧10)のmTNBC患者に対する一次治療として、ペムブロリズマブと化学療法(ナブパクリタキセル、パクリタキセルまたはゲムシタビン/カルボプラチン)との併用療法は、化学療法単独と比較して統計学的に有意かつ臨床的に意味のあるOSの改善が認められた。なお、米国ではFDAが承認した検査で腫瘍にPD-L1の発現が認められる(CPS≧10)切除不能な局所再発または転移を有するトリプルネガティブ乳がんを適応症として、化学療法との併用療法が承認されている。今回のOSの結果は今後主要な学会で発表され、規制当局に提出される予定。

 KEYNOTE-355試験は、化学療法歴のない切除不能な局所再発または転移を有する進行トリプルネガティブ乳がんの患者を対象として、ペムブロリズマブと3種の化学療法のうち1種との併用療法をプラセボと3種の化学療法のうち1種との併用療法と比較する2つのパートからなる、第III相無作為化プラセボ対照試験。主要評価項目はPD-L1陽性(CPS≧1およびCPS≧10)の患者およびすべての被験者(ITT集団)におけるPFSおよびOSであった。このほかの評価項目は客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、病勢コントロール率(DCR)、患者報告アウトカム(PRO)および安全性。

 KEYNOTE-355試験のパート2では、被験者847例を2:1の割合でペムブロリズマブ(200mgを3週間毎)と化学療法(ナブパクリタキセル、パクリタキセルまたはゲムシタビン/カルボプラチンから医師が選択)との併用療法、またはプラセボとナブパクリタキセル、パクリタキセルまたはゲムシタビン/カルボプラチンとの併用療法のいずれかに無作為に割り付けた。各群に登録された被験者のうち、CPS≧1のPD-L1陽性患者は約75%(ペムブロリズマブ+化学療法群566例中425例、プラセボ+化学療法群281例中211例)であり、CPS≧10のPD-L1陽性患者は約38%(ペムブロリズマブ+化学療法群566例中220例、プラセボ+化学療法群281例中103例)であった。

(ケアネット 遊佐 なつみ)


【 参考文献・参考サイトはこちら 】

KEYNOTE-355試験(Clinical Trials.gov)

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閉経後乳がん術後内分泌療法の延長、5年vs.2年/NEJM

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 術後内分泌療法を5年間受けた閉経後ホルモン受容体陽性乳がん女性において、アロマターゼ阻害薬を5年間延長しても2年間延長と比較して有益性はなく、骨折リスクが増加することが示された。オーストリア・Medical University of ViennaのMichael Gnant氏らが、5年間の術後内分泌療法終了後のアナストロゾールの2年または5年追加の有効性および安全性を比較した第III相臨床試験「Secondary Adjuvant Long-Term Study with Arimidex[anastrozole]:SALSA試験」の結果を報告した。閉経後ホルモン受容体陽性乳がん女性において、アロマターゼ阻害薬による術後内分泌療法の最も有効な治療期間については明らかではなかった。NEJM誌2021年7月29日号掲載の報告。

5年間術後内分泌療法終了後のアナストロゾール2年追加と5年追加を比較

 研究グループは、オーストリアの75施設において、早期のホルモン受容体陽性閉経後浸潤性乳がん(StageI~III)に対して、5年間±12ヵ月の術後内分泌療法(タモキシフェン、アロマターゼ阻害薬またはその両方)を終了し再発が認められない80歳以下の患者を、アナストロゾール2年間追加投与群(2年群)および5年間追加投与群(5年群)に、1対1の割合で無作為に割り付けた。

 主要評価項目は、無作為化後2年時点(2年群の投与終了時)で本試験に参加しており再発を認めないすべての患者における無病生存期間(DFS)、副次評価項目は全生存(OS)、対側乳がん、2次がん、および臨床的骨折である。

 2004年2月~2010年6月に3,484例が無作為化され、同意が得られなかった14例を除く3,470例が解析対象となった。このうち、有効性解析対象集団は無作為化後2年時点で再発がなく試験を継続していた3,208例(2年群1,603例、5年群1,605例)である。

DFS、OSに有意差はないが、臨床的骨折リスクは5年群が高い

 無作為化後の追跡期間中央値118.0ヵ月(四分位範囲:97.8~121.1)において、無作為化後10年時(2年群の投与終了後8年)のDFSは、2年群73.6%、5年群73.9%、ハザード比(HR)は0.99(95%信頼区間[CI]:0.85~1.15、p=0.90)で差はなかった。

 副次評価項目については、OS、乳がんおよび2次がんの発生に群間差は認められず、サブグループ解析においても特定のサブグループで差はなかった。一方、無作為化後5年時の臨床的骨折リスクは、5年群が2年群より高かった(HR:1.35、95%CI:1.00~1.84)。

 なお、著者は、アロマターゼ阻害薬がアナストロゾールのみであったこと、高リスク患者を対象としていないことなどを研究の限界として挙げている。

(医学ライター 吉尾 幸恵)


【原著論文はこちら】
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Gnant M, et al. N Engl J Med. 2021;385:395-405.

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リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー UpToDateの活用 その1【「実践的」臨床研究入門】第10回

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本連載は、臨床研究のノウハウを身につけたいけれど、メンター不在の臨床現場で悩める医療者のための、「実践的」臨床研究入門講座です。臨床研究の実践や論文執筆に必要な臨床疫学や生物統計の基本について、架空の臨床シナリオに基づいた仮想データ・セットや、実際に英語論文化した臨床研究の実例を用いて、解説していきます。

 

UpToDate®―エビデンスベースの臨床意思決定支援リソース

 UpToDate®は「臨床上の疑問」にすばやく答えることを目的とした臨床支援ツールで、オンラインで使える優れた2次情報源です。多数の専門家によるエビデンスに基づいた執筆・査読を経て作られており、広範な医学専門分野における多くのテーマを網羅しています。年3回、最新の知見に沿って更新されており、各トピックでエビデンスが不足しているポイントを指摘している場合もあります。

 多くの先行研究論文が引用され、また個々の引用論文のPubMed上のアブストラクトへのリンクも貼られており、1次情報の参照がワンクリックで可能です。難点は有料サービスであるという点ですが、大学病院をはじめとする多くの教育研修病院では施設契約しているところが多いのではないでしょうか。もし自施設で無料利用が可能でしたら、UpToDate®を是非活用してみてください。

 

UpToDate®を活用した関連研究レビューの実際

 下記は、これまでにブラッシュアップしてきた、架空の臨床シナリオに基づいた下記のCQとRQ(PECO)です(第5回参照)。

CQ:食事療法を遵守すると慢性腎臓病患者の腎予後は改善するのだろうか

P:慢性腎臓病(CKD)患者
E:食事療法(低たんぱく食 0.5g/kg標準体重/日)の遵守
C:食事療法(低たんぱく食 0.5g/kg標準体重/日)の非遵守
O:腎予後

 ここでは、このトピックに関連する先行研究のレビューをUpToDate®を活用して行ってみたいと思います。

  UpToDate®のトップページを開くと、「UpToDateを検索する」と注釈の付いた検索窓があります。UpToDate®の現行バージョンでは、英語はもちろん日本語のキーワードでもトピックの検索が可能です。それでは、われわれのRQの対象(P)の疾患である「慢性腎臓病」および曝露要因(E)である「食事療法」という2つのキーワードを日本語で入力し検索してみます。すると、これらのキーワードに関連するトピックが関連度順に表示されますが、その筆頭にリストアップされたのは下記のトピックの標題でした。

人工透析を受けていない慢性腎臓病患者に推奨する食事療法

 われわれのRQにぴったりマッチしたトピックですね。ちなみに日本語で表示されるのは、残念ながらトピック標題のリストアップの段階までです。本文(英語)へのリンクはトピック標題をワンクリックするだけですので、早速、内容を確認してみますと、

Dietary recommendations for patients with nondialysis chronic kidney disease

 というタイトルのトピック本文が表示されます。この本文はWeb上で通読することも可能ですが、筆者はPDF形式のファイルで保存してから読み込むことが多いです。検索にヒットしたトピック本文のボリュームにもよりますが、最初から全文を精読することが時間的に厳しいこともあります。ざっくりとした内容を把握するために、まずはトピック本文末にある ”SUMMARY AND RECOMMENDATIONS” に目を通すことを、筆者はお勧めしています。

 早速、このトピックの ”SUMMARY AND RECOMMENDATIONS” を読んでみましょう。すると、保存期(人工透析を受けていない)CKD患者に推奨される食事療法の基準としては、下記の項目に分類して論考されているようです。

1) たんぱく質摂取量
2) 食塩摂取量
3)カリウム、カルシウム、リン摂取量
4) カロリー摂取量
5) その他

 われわれのRQは食事療法のなかでもとくに「たんぱく質摂取量」に焦点を当てています。ここでは、たんぱく質摂取量の推奨基準としては、下記の記述があります。

“Among patients with eGFR <60 mL/min/1.73 m² who are not on dialysis and do not have nephrotic syndrome, we restrict daily protein intake to approximately 0.8 g/kg.”
「ネフローゼ症候群を発症していない糸球体濾過量(GFR)<60mL/分/1.73m²未満の保存期CKD患者では0.8g/kg標準体重/日が推奨される (筆者による意訳) 。 」

 詳細については”Protein intake”の項を参照、とあります。次回はこちらの項を読み込んで、関連先行研究をレビューし、われわれのRQのさらなるブラッシュアップに活かしたいと思います。

 


【 参考文献 】

  • 1)福原俊一. 臨床研究の道標 第2版. 健康医療評価研究機構;2017.
  • 2)木原雅子ほか訳. 医学的研究のデザイン 第4版. メディカル・サイエンス・インターナショナル;2014.
  • 3)矢野 栄二ほか訳. ロスマンの疫学 第2版. 篠原出版新社;2013.
  • 4)中村 好一. 基礎から学ぶ楽しい疫学 第4版. 医学書院;2020.
  • 5)片岡 裕貴. 日常診療で臨床疑問に出会ったときに何をすべきかがわかる本 第1版.中外医学社;2019.
  • 6)康永 秀生. 必ずアクセプトされる医学英語論文.金原出版;2021.

講師紹介

harasense

長谷川 毅 ( はせがわ たけし ) 氏
昭和大学統括研究推進センター研究推進部門 教授
昭和大学医学部内科学講座腎臓内科学部門/衛生学公衆衛生学講座 兼担教授
福島県立医科大学臨床研究イノベーションセンター 特任教授

[略歴]
1996年昭和大学医学部卒業。
2007年京都大学大学院医学研究科臨床情報疫学分野(臨床研究者養成コース)修了。
都市型および地方型の地域中核病院で一般内科から腎臓内科専門診療、三次救急から亜急性期リハビリテーション診療まで臨床経験を積む。その臨床経験の中で生じた「臨床上の疑問」を科学的に可視化したいという思いが募り、京都の公衆衛生大学院で臨床疫学を学び、米国留学を経て現在に至る。

バックナンバー

9 リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー 文献管理 その3
【「実践的」臨床研究入門】第9回

8 リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー 文献管理 その2
【「実践的」臨床研究入門】第8回

7 リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー 文献管理 その1
【「実践的」臨床研究入門】第7回

6 リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー 診療ガイドラインの活用 その3
【「実践的」臨床研究入門】第6回

5 リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー 診療ガイドラインの活用 その2
【「実践的」臨床研究入門】第5回

4 リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー 診療ガイドラインの活用 その1
【「実践的」臨床研究入門】第4回

3 リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー その2
【「実践的」臨床研究入門】第3回

2 リサーチ・クエスチョンのブラッシュアップー関連研究レビュー その1
【「実践的」臨床研究入門】第2回

1 臨床上の疑問とリサーチ・クエスチョン
【「実践的」臨床研究入門】第1回


 

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がん化療中の副作用、遠隔モニタリングで症状負荷減少/BMJ

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 Advanced Symptom Management System(ASyMS)を用いたがん治療中の遠隔モニタリングにより、症状の負担が有意に減少することが示された。英国・ストラスクライド大学のRoma Maguire氏が、オーストリア、ギリシャ、ノルウェー、アイルランドおよび英国のがんセンター12施設で実施した無作為化評価者盲検比較試験「eSMART試験」の結果を報告した。ASyMSは、携帯電話を用い化学療法の毒性を24時間体制でリアルタイムにモニタリングし管理するシステムである。著者は、「効果量は“中(medium)”(Cohen’s d=0.5)であったことから、ASyMSは臨床的に有効と考えられる。遠隔モニタリングシステムは、将来の医療サービス、とくにCOVID-19のパンデミックで生じる混合医療提供モデルには不可欠である」とまとめている。BMJ誌2021年7月21日号掲載の報告。

初回または5年ぶりの化学療法を受けるがん患者829例を無作為化し評価

 研究グループは、補助化学療法関連副作用の遠隔モニタリングが、症状の負担やQOLなどに及ぼす影響を評価する目的で、初回または5年ぶりの化学療法を受ける、転移のない乳がん、大腸がん、ホジキン病または非ホジキンリンパ腫患者829例を、ASyMSを用いた治療群(介入群、415例)または標準治療群(対照群、414例)に無作為に割り付け、6サイクルの化学療法を行った。

 介入群は、ASyMSを用い、10種類の症状(悪心・嘔吐、下痢、便秘、粘膜炎、知覚異常、手足の痛み、インフルエンザ様症状/感染症、疲労感、痛み)および最大6種類の追加症状を評価する質問票(Daily Chemotherapy Toxicity Self-Assessment Questionnaire: DCTAQ)に記入した。

 主要評価項目は症状の負担(Memorial Symptom Assessment Scale:MSASで評価)、副次評価項目はそれぞれの評価スケールによる、健康関連QOL(Functional Assessment of Cancer Therapy-General:FACT-G)、支持療法のニーズ(Supportive Care Needs Survey Short-Form:SCNS-SF34)、不安(State-Trait Anxiety Inventory-Revised:STAI-R)、自己効力感(Communication and Attitudinal Self-Efficacy Scale for Cancer:CASE-Cancer)、および労働遂行能力(Work Limitations Questionnaire:WLQ)であった。

ASyMSを用いた副作用の遠隔モニタリングで症状負荷が軽減

 症状の負担(MSAS総スコア)は、介入群では化学療法前(ベースライン)と同程度であったが、対照群ではサイクル1以降、増加した。ベースラインからの変化量は、介入群が低かった(補正後平均群間差:-0.15、95%信頼区間[CI]:-0.19~-0.12、p<0.001、Cohen’s d=0.5)。MSASのサブドメインについても、介入群では対照群と比較し、全体的苦痛指数(-0.21、-0.27~-0.16、p<0.001)、精神症状(-0.16、-0.23~-0.10、p<0.001)、および身体症状(-0.21、-0.26~-0.17、p<0.001)が有意に低いことが示された。

 副次評価項目のベースラインからの変化量については、介入群でFACT-G総スコアは高く(補正後平均群間差:4.06、95%CI:2.65~5.46、p<0.001)、STAI-R特性不安(-1.15、-1.90~-0.41、p=0.003)およびSTAI-R状態不安(-1.13、-2.06~-0.20、p=0.02)は低く、CASE-Cancerスコアは高く(0.81、0.19~1.43、p=0.01)、SCNS-SF34はほとんどのドメイン(性的なニーズ、患者ケアとサポートのニーズ、身体と日常生活のニーズ)が低かった。その他のSCNS-SF34ドメインおよびWLQには有意な差はなかった。

 ASyMSの安全性は良好であった。好中球減少症が介入群で高頻度にみられた。

(ケアネット)


【原著論文はこちら】
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Maguire R, et al. BMJ. 2021;374:n1647.

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がん治療の中心静脈アクセスデバイス、完全埋め込み型ポートが有用/Lancet

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 固形腫瘍または血液腫瘍患者の全身性抗がん薬治療(SACT)に使用する中心静脈アクセスデバイス(CVAD)では、完全埋め込み型ポート(PORT)はHickmanトンネル型中心静脈カテーテル(Hickman)や末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)と比較して、合併症の頻度がほぼ半減し、QOLや費用対効果も比較的良好である可能性があることが、英国・グラスゴー大学のJonathan G. Moss氏らが実施した「CAVA試験」で示された。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2021年7月20日号に掲載された。

3つの2群間比較で非劣性または優越性を評価

 研究グループは、悪性腫瘍患者に対するSACTに用いる3つのCVADについて、合併症の発生率や費用、QOLを比較し、受容性、臨床的有効性、費用対効果を評価する目的で、非盲検無作為化対照比較試験を行った(英国国立衛生研究所[NIHR]医療技術評価[HTA]プログラムの助成による)。本試験では、2013年11月~2018年2月の期間に、英国の18の腫瘍科病棟で参加者が募集された。

 対象は、年齢18歳以上、固形腫瘍または血液腫瘍の治療で12週以上のSACTが予測され、最適なCVADに関して臨床的に不確実性が認められる患者であった。

 被験者は、4つの無作為化の選択肢(Hickman対PICC対PORT[2対2対1]、PICC対Hickman[1対1]、PORT対Hickman[1対1]、PORT対PICC[1対1])に基づいて、3つのCVADに割り付けられた。PICCとHickmanの比較では非劣性(マージン:10%)、PORTとHickmanおよびPORTとPICCの比較では優越性(マージン:15%)の評価が行われた。

 主要アウトカムは、デバイスの除去、試験中止、追跡期間1年のうちいずれか先に到達した時点における合併症(デバイス関連の感染症・静脈血栓症・肺塞栓症、静脈血吸引不能、器具の故障など)の発生率とした。

医療サービス提供モデルの改変が課題

 1,061例が登録され、PICC対Hickmanに424例(PICC群212例、Hickman群212例)、PORT対Hickmanに556例(253例、303例)、PORT対PICCに346例(147例、199例)が割り付けられた(Hickman対PICC対PORTの患者は2つの2群間比較に含まれたため、比較対象の患者の総数は無作為化で割り付けられた患者数よりも多く、1,326例[各群の平均年齢の幅59~62歳、女性の割合の幅44~55%]となった)。

 がん種は、固形腫瘍が87~97%で、このうち大腸がんが46~65%、乳がんが11~16%、膵がんが6~15%であり、血液腫瘍は3~13%で、固形腫瘍の患者のうち59~68%に転移病変が認められた。

 Hickmanの留置を最も多く行ったのは放射線科医(46~48%)で、次いで看護師(23~35%)、麻酔科医(13~20%)の順であった。PICC留置の多くは看護師(67~73%)によって行われた。PORT留置は、放射線科医(59~78%)、看護師(2~24%)、麻酔科医(10~11%)の順だった。PORT群の5例が全身麻酔下にデバイスを留置されたが、これ以外はすべて局所麻酔下であった。

 PICC対Hickmanの合併症発生率は、PICC群が52%(110/212例)、Hickman群は49%(103/212例)と同程度であった。両群間の差は10%未満であったが、PICCのHickmanに対する非劣性は確認されず(オッズ比[OR]:1.15、95%信頼区間[CI]:0.78~1.71)、検出力が不十分である可能性が示唆された。

 PORT対Hickmanの合併症発生率は、PORT群が29%(73/253例)と、Hickman群の43%(131/303例)に対して優越性が認められた(OR:0.54、95%CI:0.37~0.77)。また、PORT対PICCでは、PORT群は32%(47/147例)の発生率であり、PICC群の47%(93/199例)に比し優れていた(0.52、0.33~0.83)。

 デバイス特異的なQOLは、PICC群とHickman群に差はなく、PORT群はこの2群に比べ良好であった。一方、PICC群はHickman群よりも総費用が低かった(-1,553ポンド)が、留置期間を考慮すると、週当たりの費用の差は小さくなった(-129ポンド)。PORT群はHickman群に比べ総費用(-45ポンド)が低く、週当たりの費用も安価であった(-47ポンド)が、有意差はなかった。また、PORT群はPICC群に比し総費用が実質的に高額であった(+1,665ポンド)が、週当たりの費用は逆に低かった(-41ポンド、有意差はない)。

 著者は、「これらの知見により、固形腫瘍でSACTが行われる患者の多くは、英国国民保健サービス(NHS)の範囲内でPORT留置を受けるべきであることが示唆される」とまとめ、「現在の課題は、PORTをより適切な時期に、費用対効果が高い方法で施行できるように、医療サービス提供モデルを改変することである」としている。

(医学ライター 菅野 守)


【原著論文はこちら】
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Moss JG, et al. Lancet. 2021 Jul 20. [Epub ahead of print]

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アベマシクリブ関連ILD、実臨床での発症率と好発時期は?/日本乳癌学会

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 日本人転移・再発乳がん患者におけるアベマシクリブ関連薬剤性肺障害(ILD)の実臨床での発症率と好発時期について、国内77施設での調査結果が報告された。日本人におけるアベマシクリブ関連ILDの発症率やリスク因子、臨床病理学的特徴を明らかにする目的で進行中のネステッドケースコントロール研究(NOSIDE)の中間報告結果を、昭和大学乳腺外科・先端がん治療研究所の吉沢 あゆは氏が第29回日本乳癌学会学術総会で発表した。

研究概要
 2018年11月~2019年12月にアベマシクリブによる治療が実施された転移・再発乳がん患者を対象に、年齢・性別、アベマシクリブ開始日・終了日、ILD発症(疑いを含む)の有無と発症日等についてアンケート調査を実施(一次調査)。

 7名の中央評価委員による中央評価委員会を7回開催し、アベマシクリブ投与の関連を認めるILD症例を確定した。現在進行中の二次調査ではネステッドケースコントロール研究のデザインを用いてILD症例と、3倍の非ILD症例を抽出し、患者基本情報、既往歴・合併症、乳がん治療歴、アベマシクリブ投与開始前および投与中の身体所見・検査所見、ILD発症後の身体所見、検査所見、治療内容、転帰について詳細な調査を実施。リスク因子の評価などが行われる計画となっている。

・評価項目:
[主要評価項目]ILDの発症率(一次調査)およびリスク因子(二次調査)
[副次評価項目]ILDの好発時期およびILDの重症度、臨床病型、臨床経過(一次調査)

 今回発表された主な結果は以下のとおり。

・国内77施設から1,189例が一次調査に登録された。女性が1,184例(99.6%)、年齢中央値は61(52~70)歳であった。
・各施設から「ILD発症有(疑いも含む)」と報告されたのは76例。そのうち、中央評価委員会によりアベマシクリブ関連ILDと判定されたのは59例(5.0%)であった。
・アベマシクリブ関連ILD発症59例の年齢中央値は66.0(55.0~73.0)歳、内服開始から発症までの期間は91~120日が最も多く、中央値は133.0(86.5~224.0)日であった。
・ILDの臨床病型はOP39例(66.2%)、AIP/DAD23例(22.0%)、NSIP3例(5.1%)、HP3例(5.1%)、その他(肺水腫様)1例(1.7%)であった。
・アベマシクリブ療法の治療ラインについては、1~2ライン目での使用が最も多く半数以上を占めたが、6ライン目での使用も多くみられた。
・CTCAEのGradeは、Grade1が15例(25.4%)、Grade2が29例(49.2%)、Grade3が7例(11.9%)、Grade5が8例(13.6%)であった。
・「薬剤性肺障害の診断・治療の手引き」に基づく重症度は、軽症(PaO2≧80torr)28例(47.5%)、中等症(60torr≦PaO2<80torr)7例(11.9%)、重症(PaO2>60torr[PaO2/ FiO2<300])14例(23.7%)、判定不能10例(16.9%)であった。
・転帰(発症後のCT所見および主治医判断の転帰を参考に、中央評価委員会が総合的に判断)については、治癒8例(13.6%)、軽快29例(49.2%)、悪化1例(1.7%)、死亡8例(13.6%)、不変1例(1.7%)、判定不能1例(1.7%)、未確認11例(18.6%)であった。

 これらの結果を受け演者の吉沢氏は、5.0%というILD発症率は市販後半年の調査結果と比較して3倍程度高いが、MONARCH-2・3試験の日本人集団におけるILD発症率(4.0%)と近い結果であり、本研究結果がより正確なILD発症率に近いと考察した。また、アベマシクリブ内服中はILD発症の可能性を念頭におき、問診、定期的な聴診、胸部X線撮像のほか、KL6やSP-Dのチェックが必要と考察している。発症時期は内服開始後3~4ヵ月に多いが、1年後以降の発症例が認められた点も指摘している。CTCAE Grade3以上を15例(25.5%)に認めており、MONARCH 2・3試験より重症例が多い結果であるが、これらの要因等の評価は現在施行中の二次調査で評価予定である。

 なお二次調査は、2021年10月までの全例データ固定を予定している。

(ケアネット 遊佐 なつみ)


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